右脳で描く

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お題

あらためて模写素材を提示しておきますね。

素材(クリックで拡大)

左脳の影響を排除する方法

左脳の影響を排除する方法とは、具体的には以下の 2つです。

  • 上下反転模写をする。
  • 言葉に形容しがたいところを狙う。

特に後者は意識の問題になります。後述しますが、気に留めておいてください。

上下反転模写、とは

上下反転模写とは、模写素材を上下反転(=正確には180度回転です)し、それを模写しようということです。左脳にとって、上下が反転した画像は馴染みが薄いですから、左脳の影響力を低減することができます。

さっそく模写素材を上下反転してみましょう。

素材(クリックで拡大)

反転した模写素材を見て、いらいらしたりむかむかする方もいると思います(僕もいらいらしました)。これは、左脳が、この反転した模写素材を(左脳の持つ常識で)解釈することができないことによる苛立ちなのです。つまり、左脳の影響力が弱まった、ということになります。

言葉に形容しがたいところを狙う、とは

さて、模写素材の反転を終えました。

ここで、「さあ準備は整った、椅子を描こう」、「まずはからだ」なんて思いながら描き始めると、復活した左脳に足元をすくわれてしまいます。なぜなら、「椅子」や「足」は左脳が理解できる言葉だからです。そんな言葉を聞いただけで、左脳は、無意識かつ自動的に「常識的に椅子の足は同じ高さで、足は上から見れば等間隔で広がっている」という常識を持ち出してきます。そうなると、もはや左脳に主導権を握られ、目から入る情報の再構成が行われてしまい、転げ落ちるように失敗へと向かっていきます。

ということで、左脳が活躍しないためには、「言葉に形容しがたいところを狙う」というのが理想的です。このことを意識しつつ、さっそく取り掛かってみます。

基準を選ぶ

という訳で、今回、基準として選んだところは以下の赤色の部分です。

素材(クリックで拡大)

ざっくり言うなら「床」なのですが、左脳の常識では受け入れがたい形状をしてます。これが左脳の影響力を排除するために特に重要です。

この基準(赤色の部分)を正確に模写してみましょう。

基準を模写する

基準を模写してみました。

基準描画

なお、基準は、この先のベースとなるものなので、十分に時間をかけて模写するのが良いと思います。慣れてきたら、縦横比に違和感ないかも配慮してください。縦横比がおかしいと、このさき全体が潰れてしまったり伸びてしまったりしますw。

あとはざくざく線画

基準が模写できたなら、あとは基準との位置関係を都度都度確認して線画を作成していきます。

このときも、左脳ができる限り反応しないように、椅子の足を描いているときには床に注目するといったことに意識すると良いと思います。以下 15分くらいで線画を完成させることができました。

描画途中

線画完成

完成した線画はこんな感じになりました。

描画完成

足よりも腰掛ける部分が単調な図形のため難しかったです。

最後に上下反転

最後に上下反転をさせます。結果は、…別ページに表示しましょう。線画完成(上下反転後)

色塗り

僕の場合、デジタル絵ということもあり、せっかくなので色塗りをしていきましょう。

慣れない内はひっくり返ったままで作業したほうが良いと思います。

なお、僕の例では、プリンタに印刷したものを模写しているため、色合いがくすむことになります。

色塗り作業途中

好きなところから気ままに塗っていきます。

個人的には色塗り好きです。ベタ塗りしかできないけど楽しいですね。

色塗り途中

描画ソフトのレイヤ機能を使うといろいろ便利なので、そのあたりは適当に調べてください。

色塗り完成

完成しました。15分の作業時間でした。

色塗り完成

色塗りの上下反転後のものは別ページに載せますね。色塗り完成(上下反転後)

最終更新: 2012/08/03 , 公開: 2012/08/03
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