という訳で、模写について、実践編をやってみましたがどうでしょうか。
実際のところ、(ポケモン模写と違って)人物模写はやはりこの方法では難しいところもありますが、ある程度のところまでは模写ができます。まったく絵が描けない人にとっては、このやり方はひとつの希望になるかと思います。
本コンテンツが、あなたが模写を始めるきっかけとなれば幸いです。
あらためて浮かび上がる疑問点を並べてみます。
はい、この方法では模写しかできません。
構図やパース、アングルといった、自由な絵を描くための要素をすべて無視して、ただありのままを描くのですから、模写以外のことができる訳ではありません。
ただ、…思うに、絵が自由に描ける人ならば模写はできると思うんですよね。それは、例えば、中学数学に九九が暗黙裡に必要であるのと同様に、自由な絵描きのためには模写ができるだけの力を持っておく必要があるのです。もちろん、模写ができたからといって、自由な絵描きはできない。それでも、必要なことなのだと思います。だって、模写する前は、あなたは模写すらできなかったのだから、そこから比べたら大きな進歩ではないでしょうか。
はい、残念ながら人間の姿の模写は難しい。その理由は 3点あると思います。
特に厄介なのは第 3点に上げた「瞳」の処理。これは基本的には線画では描かないため、全体のバランスの歪みが瞳に凝縮されることになります。そうして色塗りの段階で破綻が露呈することになります。瞳はそれ単体で作品全体の出来映えを左右する最重要の場所なので、影響が大きい。今回の実践編では適当に誤魔化していますが、どうだったでしょうか。瞳があまりに難しいということもあって、ポケモン模写をお薦めしている次第です。ポケモンたちの瞳は基本的に単純なので。